近頃はCMなどで『不用な着物買い取ります』といった宣伝をよく見かけますが、実はそれに伴い悪質な業者による着物買取詐欺の被害も増えています。
着物買取詐欺の被害に合わないためには、正しい知識と詐欺業者の狙いを知っておく事が有効なので、着物を手放す前にしっかり予習しておきましょう。
Contents
着物買取詐欺は突然に家にやってくる？
ネットやCMなどで『不用な着物買い取ります』と宣伝しているお店は、基本的にまっとうな買い取り専門店な事がほとんどです。
悪質な詐欺を働いたらその後の営業が難しくなるリスクがあるため、着物買取詐欺のような悪事を働いているのは非常に稀なケース。
問題となるのは『押し買い』と言われている業者であって、頼んでもいないのに突然自宅を訪れるような業者は99％悪質なものになります。
押し買い対策は無視が一番
押し買いが悪質とは言っても、いきなり無言で家の中に侵入してくるわけではありません。
インターホン越しにでも不用な着物がないかと問われたら、例え持っていたとしても『何もないので結構です』と答えて退散してもらいましょう。
そうすると悪質な詐欺業者は『着物以外も買い取っているので話を聞いて』と訴えてくる事がりますが、それこそが本当の狙いなので注意が必要です。
着物買取詐欺にとって着物は取っ掛かりでしかないので、一切相手にしないのが一番という事は覚えておきましょう。
着物買取詐欺の本当の狙いは着物じゃない？
着物は素人目では価値の判断が難しい種類のものなので、詐欺に手を染めるような人間には良し悪しの判断がつかない事が多かったりします。
本当に正しく着物の目利きができるのであれば、わざわざ詐欺なんて働かなくても良かったりするのが現実。
それではなぜ着物買取詐欺が増えているかと言うと、詐欺業者が安く買い叩きたいと思っている本当の狙いが着物ではないからです。
詐欺業者が本当に狙っているもの
着物は着る事がないままタンスにしまっている人が少なくないため、処分できるなら処分したいと考える人も多くなっています。
詐欺業者はその心理を巧みに利用して、着物を取っかかりとして他のものを安く買い叩く事を狙っています。
実際にはどのようなものが狙われるのか覚えておきましょう。
・宝石類
宝石は単純に種類やサイズで価値の判断がしやすく、大きく値崩れする心配がないため狙われやすくなります。
傷がある、流行りじゃないなど難癖をつけて買い叩こうとしてくるので、不用な宝石類があっても買取業者には教えないがベスト。
・ブランド品のバッグや洋服
ブランド品は知らない間にプレミアが付いているようなケースもあるため、古いものだからと適当に扱ってしまうのは損をしてしまう可能性あり。
特に需要な高いブランドでも二束三文で買い取ろうとしてくるので、その時の相場に合わせて正しい査定をしてくれる専門店に依頼しましょう。
・貴金属類
特に狙われやすいのが相場の決まっている金製品です。
相場以下の金額で買い取ろうとしてくるため、手放すなら金の相場を提示しているお店を利用しましょう。
悪質な着物買取詐欺に引っかからないためには？
不用な着物を手放したいと思っても、自分で依頼をしたりお店まで持ち込む事を、面倒と感じる人もいるのではないでしょうか。
しかしその心理こそが着物買取詐欺にとっての狙い目となってしまうので、詐欺に引っかからないために最も大切なのは自分で動く事になります。
押し買いがタイミングよく家を訪れても、絶対に無視をして手放す際は自分から依頼する事を徹底しましょう。
詐欺業者がしつこい場合の対処法
家には何もないと断っても詐欺業者が帰ってくれない場合は、警察に通報するなど第三者に相談しても問題ありません。
自分一人で解決しようとすると危険な目に合うケースもあるため、被害に合う前であっても無理をせず助けを借りる事は重要です。
タイミング悪く家に自分一人しかいない状況であっても、家人に相談するなどとして詐欺業者を牽制するのも有効になります。
自分一人しかいないと知られると、しつこくされる可能性が高まるため、早々に誰か他にも人がいるように装う事は大切です。